2010/04/08

Ad feedback

AOLのトップページ右には広告スペースがある。下には、「ideeli」がデザイナーズブランドファッションを最大80%割引で購入できるという会員募集広告を出稿している。
その枠の右下に。「Ad Feedback」というボタンがある。
それをクリックすると以下のページが表示される。
今日の広告に対するフィードバックを寄せてくれてありがとうと感謝し、広告を5段階評価し、通常AOLホームページと比べ今日の広告の表示スピードを判定してもらい、最後に自由にコメントを書いてもらう形になっている。

これは広告主ではなくAOLがホームページトップの広告に対するユーザ評価とサイト側のレスポンススピードを訊いているため、あまり深堀の質問にはなっていない。だとしても、広くアクセスユーザから意見を求めている。

AOLという昔はいざ知らず、今はやや傍流サイトだからなのではなく、傍流だからこそ、アクセスするユーザの意見を求めている。「苦情&問合せ」といったちょっと目を凝らして見つけなければならないユーザフィードボタンではなく、トップページ広告の下にボタンをリンクしている。Googleにしても、どんなメジャーサイトにしてもユーザからの「苦情&問合せ」はなんとか受け付けないようにあの手この手を駆使している。果てはユーザグループに対応、解決まで任せているところもある。そんなメインではないファンクションはアウトソースするに越したことはないというのが実情だろう。

しかし、このAd Feedbackがあるということは、フィードバックを受け付ける担当がおり、サマリ・詳細レポートを上げる部署があり、そこでサイトのユーザビリティやテクニカル面でのアセスメントが成されるということだ。

ソーシャルメディアサイト、サービス、ツールでこういったユーザ対応をしているところはあまりない。いや、ほとんど見かけない。しかし、ソーシャルメディアスペースのユーザが求めるものは、いつでも、どこでも、意見、感想、改善アイディア、苦情、困りごとをサイトへ連絡できることだ。

ちょっと探しまくったくらいでは見つけられないところに「苦情&問合せ」ボタンをつけていたり、ソーシャルメディア対応の糸口を見つけられていない企業・ブランドサイトこそ、「ユーザフィードバック」ボタンをトップページにつけるべきだ。当然、フィードバックを収集、分析、レポートする担当者をつけて。

ソーシャルメディアに関するインサイト満載の話題の本を読もうと、高名なThought Leader(実践的先駆者)の講演を聞き、実態に即したケーススタディをもらっても、あるいはコンサルタントを雇ったところで企業・ブランドとして、ソーシャルメディアに対応する社員のリテラシーが低ければ何も前に進まない。まず、ユーザフィードバックを聞かなければ、そして、ソーシャルメディアスペースでユーザが何を言っているのか聞かなければ、企業・ブランドの言いたいこと、聞かせたいことを聞いてくれる優しいユーザはどこにもいない。

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