2010/01/15

Cause Marketing 2009

「ソーシャルメディアをアクティブに利用している79%の米国人は、企業・ブランド、非営利団体もソーシャルメディアを活用して活動資金調達や社会貢献・慈善活動の認知を向上させるべきたと考えている」とConeのレポートが伝えている。

それによると、ニューメディア(emailを含む対話を行うメディアとしているので、ここでは以降、ソーシャルメディアとする)は、
  • 85% 新しい社会貢献を知る機会を与えてくれる
  • 82% 自分の住む地域以外の社会貢献や団体を支援する機会を与えてくれる
  • 80% 自分が貢献する社会貢献を支援する新しい方法を提供してくれる
という判断をしている。これほどの評価を既存メディアが受けられるのだろうか?
そして、ソーシャルメディアを使って
  • 36% 社会貢献をアドボケートした
  • 34% 社会貢献を学んだ
  • 34% 社会貢献を学んだことによって日常生活・行動を変えた
米国人が多い。

社会貢献の意義はよく理解してはいるが、自分が貢献する段になると二の足を踏むのは誰も同じだ。しかし、ソーシャルメディアが日常生活に浸透し、オンラインのみの友人やコネクションが確立しつつある今日、自分がイニシャティブを簡単にとることができるメディアとしてソーシャルメディアがある。
最後に米国人がソーシャルメディアを活用して支援する社会貢献は何かと言うと、動物愛護、健康や疾病、教育などが上位を占めるが、4番目(22%)に環境、5番目(21%)に人権・平等権が入っている。いずれもローカルイシューとも言えるし、グローバルシシュートも言える問題だ。
Source:Cone Research / 2009 Cone Consumer New Media Study

この調査は米国人を対象としてCone Researchが行ったものだが、日本、中国、ドイツ、イギリス、アルゼンチン、南アフリカでどんな差があるのだろう?どの国に住む人間であろうと、インターネットにアクセスでき、ソーシャルメディアを活用するユーザにどんな違いがあるのだろう?彼らが求める社会貢献活動に違いなどあるのだろうか?

資本側がコントロールするメディアではなく、無料でアクセス、活用できるソーシャルメディアを手にした各国のユーザは自分のコンテンツを発信し始めている。Greenpeaceなどの非営利団体、NGOも例外ではないし、各国の団体が提携して世界のユーザに対する啓発を始めている。それは、オープンで、対等、双方向のメッセージをやり取りする対話からパワーが発現しているからだ。そのパワーは個人ユーザのソーシャルコネクションを経由して津波のように広がってゆく。ボトムアップのウェーブは資本側メディアを揺さぶり続けている。

ここから発信されるメッセージを制限する国境などない。そして、社会貢献活動であろうと、ブランドイメージであろうと、製品に対する苦情であろうと、ソーシャルメディアを使うユーザが発信するコンテンツに違いなどない。また、英語で発信されたメッセージは世界中のユーザに共有されることになる。

参考:Lessons from Lenovo (Online Ad 2010/01/12)

それをモニタリングすることもなく、存在すら気付かず、対応することもなく、対話から疎外され、ブランド価値が崩壊することに気付かない企業・ブランドに存在意義は...???

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