2008/07/24

B2B Interactive marketing tactics

先月、BtoB Onlineが「Interactive Marketing Guide 2008」を発表している。

オンライン広告サイズごとの出稿比率、オンライン広告のフォーマットごとの広告費推移・予想など様々なデータがある。その中からいくつか紹介する。

まず、2006年と2007年に実施されたオンライン広告戦術の中で効果の高い戦術を示している。2006年までは検索広告が49%、Email(自社リストベース)が47%、SEOが45%でトップ3に挙げられている。しかし、2007年になると順位が入れ替わり、SEOが57%、BTが44%、Email(自社リストベース)が42%となっている。効果が期待ほどではなかったとして検索広告が49%から34%にまで支持が落ち込んでいる。
次にMcKinseyのデータから「世界中の企業が採用したオンラインマーケティング戦術」を紹介している。上の図では効果があったとするのは2007年で7%しかいないが、83%が採用した戦術のトップにEmailがきている。これは、Emailがニュースレター送信、販促キャンペーン告知、顧客維持、アップセル+クロスセル、ブランド認知向上など多岐にわたって実施されているためだ。採用戦術としては最多なのだが、総合的な効果測定が難しいところから上の評価となっているのだろう。

また、73%が採用したディスプレイ広告が2番目に来ている。これもブランド認知、想起、連想など、検索実行につながる露出を考慮してのことだろう。また、ブランドスポンサーシップや他の戦術とあわせたブランド露出なしに検索広告の効果も上がらないからだ。
そして、同じくMcKinseyのデータから「マーケティング戦術ごとの目標」を紹介している。
ブランド構築目的では、スポンサーシップ、ビデオ広告、ディスプレイ広告が上位3戦術だ。
Source:BtoB Online / Interactive Marketing Guide 2008 (pdf)

最後の図にあるように、ブランド構築、比較・検討、直販、顧客維持、その他という戦術目的の中で、ブランド構築はどの戦術目的よりも大きなシェアを獲得している。

特にB2B企業であれば、検索広告で直販を目的とする企業は少ないだろう。何ヶ月も、あるいは1年以上もリードタイムのある製品・サービスの購買・導入を行うB2B企業にとって、既成メディア同様にブランド構築から、露出を拡散し、バイヤーの情報収集フェーズに適したコンテンツを提供し、引き合い生成やRFPへつなげていくことが重要だ。

オンラインでのブランド構築に着手しているB2B系日本企業はまだいない。

0 件のコメント: