2008/01/17

Best Blogs of 2007

Search Marketing Guruが、2007年のベストBlogを選出している。

その中で「Corporate Blog」のトップに挙げられているのがBill Marriottが2007年1月から開始した「Marriott One the Move」だ。彼のBlogについては何度か取り上げている。以前行われたホテルのオンライン予約システム構築には懐疑的、1年前までBlogの何たるかも知らず、PC操作もおぼつかないが、今顧客との直接対話の場所がそこであると理解することでBlogを開始した70歳を過ぎたMarriottのCEOだ。

同じ「Corporate Blog」にはO'reillyのO'reilly Radar、Jupiter MediaのAlan Meckler、SunのJohnathan Schwarz、そしてWordPressのMatt Mullenwegがリストされているが、錚々たるメンバーに伍してトップに挙げられているBill Marriottの存在感はただ頭が下がるばかりだ。

彼のBlogで最新のエントリは、「A Courtyard Hotel in India Helps Lessen the Stigma of Leprosy」だ。インドでハンセン病の患者、家族に対して教育、住居、衛生、食料や衣料などを提供している「Rising Star Outreach」の活動に触発され、動き始めたMarriottの従業員の話だ。

「Rising Star Outreach」については下のビデオをご覧いただきたい。


エントリの最後で、彼はインドでの活動を誇らしく思い、これは「Marriott culture of service」を具現化したものだと結んでいる。このリンクは、MarriottのWebにある企業カルチャーページへ飛んでいく。

Source:Search Marketing Guru / Best Blogs of 2007 You're Not Reading | Quiet Blogs That Make Big Noise
Source:Marriott On the Move / A Courtyard Hotel in India Helps Lessen the Stigma of Leprosy
Source:Rising Start Outreach

企業Blogに関しては以下のようにかなり書いてきた。しかし、まだまだ足りないようだ。ブランド、製品やサービスばかりではなく、顔の見える企業文化や企業理念を海外の人々、ステークホルダーに知ってもらうため、日本のグローバル企業のトップが成さなければならない情報発信は重要だ。しかし、その現状は貧弱の一言だ。

「Why Do I Blog?」でBill Marriottは、「ビジネスは価値を創造するものでなければならない。そして、私は我々の価値をBlogを通して伝えようと努力している」と書いている。

この言葉と同等の価値と重さを持つ言葉を、日本のグローバル企業のスタティックなWebページに見つけることはできるのだろうか。開始以来1年を越えて60本以上の書き込みを続ける彼の露出に匹敵するグローバルな露出を行った企業トップはいるのだろうか。一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションチャネルで自身と率いるMarriottを強烈、強力にプッシュする彼の理念と戦略に対抗する企業人は日本にいるのだろうか。売らんかや、ひけらかしが詰まった「どこそこの社長ブログ」なら掃いて捨てるほどあるが、企業トップとしての矜持と戦略性を語るCEO、CMOのBlogは期待できないのだろうか。

トヨタの渡辺社長やキヤノンの御手洗会長にBlogを書かせるマーケターの登場は今年か、それとも来年なのか?

参考:Why Do I Blog? (Online Ad)
参考:Marriott on the Move (Online Ad)
参考:Corporate / CEO Blogging (Online Ad)
参考:Marriott's CEO Blog Launched (Online Ad)
参考:Sun CEO's Blog (Online Ad)
参考:Why CEOs Should learn to love the blog (Online Ad)

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