2007/04/18

Brand Barometer

2006年1月に発表されたちょっと古いデータだが、GMI (Global Marketing Insite) が、全世界18カ国で18~64歳までの17,502人に対して、15のグローバルブランド(エレクトロニクス製品)を対象に行ったブランドの認識や意識調査がある。
この調査は以下の6項目をカバーしている。
  1. Recall
    ブランドロゴマーク・IDの認知
  2. Response
    ブランドが呼び起こす意識やイメージ
  3. Recognition of heritage/country of origin
    どこの国のブランドであり、それによる好感度
  4. Reliability - delivering the benefits
    消費者が期待するメリットを生成するブランドの信頼性
  5. Regional marketing
    ローカルブランドとしてのマーケティング成果
  6. Relevance
    消費者が感じるブランドの重要性
この6項目の中からいくつか拾ってみる。

ブランドロゴマーク・IDの認知
右図のようにMSがトップ、Hitachiが最下位となっている。

Hitachi、Pioneer、Sanyoは同じように18カ国でばらばらなロゴ認知しか得られていない。

国別に見ると、中国での全ブランドの認知率は平均で77%にしか過ぎない。可処分所得が今後も伸びると見られる中国でのブランド露出、認知、想起を積極的に行うことで、ブランド認知率を上げるしかない。
インド、そしてポーランドでは、急激に経済が拡大しており、ステータスとしてブランドが活用されている。しかし、全ブランドの認知率は非常に低く、それぞれ40%、20%しか認知されていない。ここにもブランディングの必要性がある。

ブランドが呼び起こす意識やイメージ
Appleが、Most Exclusive、Mysterious、Risk-taking、Ethicalというイメージを想起されている。反面、SanyoはMost stagnant、dull、irrelevant、weak、cheapと評価されている。

NokiaがFriendly、Engaging、Customer focused、Listeningという項目で高いスコアを上げているのに対して、SanyoはIntelligent、Engaging、Trustworthy、Customer focused、Listeningで最も低い評価を得ている。

消費者が期待するメリットを生成するブランドの信頼性
Sony、Nokia、HP、Canonが高い信頼性を勝ち得ているが、SanyoとHitachiは低い評価となっている。評価の低い企業は製品のクオリティを上げるか、消費者の期待にマッチするようブランドが約束するものを改善する必要がある。
消費者が感じるブランドの重要性
Mexico、China、Brazil、India、Russiaなどの国々では、消費者にとってブランド名が最も重要だ。Russiaでの悪評ブランドは米国(Dell、Apple、HP)だが、Mexicoでは日本(Hitachi、Pioneer)だ。
ブランド名がその国で重要であるにも関わらず、ブランド認知とローカルマーケティングが弱い場合、早急にブランド認知を向上させるマーケティングが必要だ。Hitachi、Sanyo、そしてSharpはMexicoで、Casio、Sanyo、PioneerはChinaで改善する必要がある。

Source:GMI /Press Release (BrandBarometer)

なお、GMIのプレスリリースのページには、pdfファイルへのリンクがない。以前、ダウンロードしておいたファイルをBox.netに上げておいたので興味のある方は以下へ。

参考:Box.net / Stewart-Allen BrandBarometer Powered by GMI (pdf)

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