2007/03/06

Samsung's Disclosure

昨年11月、シンガポールのオリエンタルホテルで開催された「Samsung Tech Forum 2006」という、IR (Investor Relations) の一環であるプライベートフォーラムがあった。IRといってもSamsungの場合、AR、財務報告、Fact BookやForm 20-Fなり、株価や株主総会に関する情報だけを提供しているのではなく、カンファレンスとして、Nomura CEO Forum、Lehman Brothers Tech Conference、Prudential Investor Forumなど、そして毎年のTech Forum情報なども提供している。

昨年のアジェンダを見ると、SVPのWoo-Sik Chuの開会の辞から始まり、半導体、通信、LCD、デジタルメディアなど、9:30から16:30まで丸一日を費やしたフォーラムを開催している。

その中で「LCD:Samsung LCD's Technology and Business Development Plan (pdf)」がある。この中身を見てみると;
  • I. Growth
    • USのデジタルTV化、世界の動向
    • 世界のTV販売台数、金額予想
    • LCD、PlasmaTVごとの予想
  • II. Competition (between Technologies)
    • LCDTV規格の現状
    • 周波数向上、コントラスト比向上
    • LCDTVサイズごとの販売台数予想
    • PlasmaTV規格の現状
    • 1080P、コントラスト
    • PlasmaTVサイズごとの販売台数予想
    • 販売価格推移
  • II. Competition (between Companies)
    • LCDTV
      • Sony、Sharp、Philipsの現状
      • Samsungの仕様・機能
      • USマーケットシェア比較
    • PlasmaTV
      • Panasonic、Pioneerの現状
      • Samsungの仕様・機能
      • USマーケットシェア比較
    • 効率的サプライチェーン、充実したチャネルパートナー
  • III.Potential
    • 豊富な商品群とそれをネットワークするディスプレイ、そして戦略パートナーを紹介
    • Mobile TV現状とリーダーシップ
    • 次世代OLEDTV紹介
    • 家庭、部屋、車、個人ユースへ拡大するDisplay Industryの潜在力
  • IV.Summary
サマリとしてのスライドは右のたった一枚だけで、このスライドを示してSamsungのプレゼンターがどんな言葉で締めくくったのか聞いてみたい。(WMAファイルもあるのだが、残念なことにこれが[Not Found]になっている。それも韓国語表示なので最初は何がなにやらさっぱり分からない。上手の手から水が零れていた)

Source:Samsung Tech Forum 2006

これはLCDだけではなく、半導体、通信機器なども同じように濃い内容のプレゼンデータが提供されている。半導体のプレゼンでは第四世代携帯電話、WiBro(Mobile WiMAX)、ユビキタスネットワーク、デバイスのコンバージョンなどのビジョンを語り、将来の提供サービス・モバイルライフ、そして今後の開発ロードマップまで説明している。

日本企業は事業部ごとの売上高、全体に占める比率程度の情報開示はあるが、Samsungのプレゼン資料と比べるべくもない。日本の大手自動車メーカーがニューヨークやロンドンで機関投資家対象のミーティングを開き、そのコンテンツをPDFや動画で提供しているケースはある。しかし、エレクトロニクスメーカーのIRページにこのようなコンテンツは見かけない。見ていないだけかもしれないが...。

グローバルなステークホルダーに対する情報開示を行い、それを分かりやすく説明するスタンスはSamsungに軍配が上がる。オンラインでの露出という点から見ると、これも立派な露出だ。オンライン広告からの露出ギャップに加え、広報やIRからの露出ギャップも積み重ねられていることになる。

Samsungは2004~2005年の2年間で155億impressionをオンライン広告で露出している。一部を除いた日本のグローバル企業の大半は1~2億impressionレベルだ。まさに桁違いの露出だ。このオンライン広告ギャップに加え、総合的なオンライン露出ギャップは2桁以上に達するだろう。ますます、オンラインでのブランド露出と、それによるブランド価値に差がついてくる。

参考:Online Exposure Gap Widening

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