2007/02/02

Online Exposure Gap Widening

少し古いが、日米欧各企業の2004年~2005年の2年間にわたる米国オンラインサイトへの広告impression数、推定広告費を出しているNielsen//NetRatingsのデータがある。Nielsen//NetRatingsは露出広告impressionを目的別に5つに分類している。Awarenessは認知向上目的、Drive TrafficはWebサイトへのトラフィック誘導目的、Drive Salesは販売目的、Positioningは製品コンセプト変更、No Strategyはそれ以外だ。
% of Awareness Impressionとは、全impression(以降、impと略)数に占めるAwareness (認知目的) の比率だ。(クリックで拡大)

一目瞭然とはこのことではないだろうか。
DellとSamsungaが頭抜けた露出impを投下し、他の日欧米企業は一桁少ない露出となっている。

Dellは2年間で1.9億㌦、505億impを露出し、認知目的は78億impで15.5%を占めている。日系ではSonyが87億impだがその大半は映画の告知広告だ。それを除くとToshibaが30億impを露出しており、欧米企業と肩を並べているが認知目的は少なく、その大半はLaptopの販売目的となっている。この2社を除いた大半の日系企業は2億imp弱、推定広告費100万~200万㌦圏内に入っている。

米国Webサイトでの話しだが、そのオンライン露出ギャップは驚くほど大きいし、2006年は一層拡大したのだろう。インターネットユーザが製品を購入する前には企業のWebサイトへアクセスし、製品情報を収集し、各種WebやBlogをあたり、業界やトピックに関するBlogも調べ、実際のショップなどで製品を確認している。オンライン露出が少ないということは、認知が低く、検索する際の想起にも浮かんでこないだろう。当然、企業Webサイトへアクセスするユーザは少なく、製品情報が消費されることは少ない。
また、オンライン露出が少ないということはBlogで取り上げられたりすることも少なく、情報を共有したり、再構築されて配信されることも少ない。

また、米国のトップWebサイトには世界中からのアクセスがある。DellやSamsungも当然、そういったトップサイトに広告を出しているから、米国のユーザに露出するだけではなく、世界中のユーザに広告が露出していることになる。(詳細は以下を参照)

参考:Global Online Marketing and Branding Available

露出ギャップは米国だけではなく、世界へ波及している。しかし、日本企業が広告、広報、その他の露出を総合したオンライン露出戦略を実行すれば、露出ギャップを解消するだけではなく、オンラインでグローバルにブランドを構築することができるわけだ。

EmailでGlobal Adの開始をアナウンスするHondaなど先進的企業がいる一方、まだまだ、大半の日本企業ではオンライン露出とその効果が理解されていないようだ。

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