2006/11/30

Google...the OS for Advertising

GigaOMのRobert Youngが、「Google...the OS for Advertising」を書いている。

YouTube の買収、新聞・ラジオ広告の販売など、Googleの本音がどこにあるのか、敵なのか味方なのか、既成メディア会社が頭を悩ましている。Googleのア ナウンス、取引やイニシャティブを総合し、Youngは、全メディアを通して機能する「Ad/OS」を開発していると結論する。

すべての ハードウェアそしてソフトウェアを統括するMSのWindowsのように、GoogleのAd/OSはメディアタイプには関係なく、広告キャンペーンの重 要コンポーネントを同様に管理するようになる。Windowsが行うメモリ管理や配分をするのではなく、広告予算の配分を行う。システム要求の優先度をつ けるのではなく、IN/OUTデバイスを管理するのでもなく、GoogleのAd/OSは広告インベントリのバイイングとプレースメントを行う。ネット ワークやファイルを管理するのではなく、GoogleのAd/OSは全局面でメディアバイイングを最適化し、創造的なプレースメントを管理する。

Google のAd/OSは、MySpace、YouTube、AOL、Ask、Google自身、そして数千のBlogの広告バイイングと管理を行う。また、 NYT、Boston Globe、Washington Post、Tribune、Gannet、McClatchy、ラジオ局などの広告バイイングにも活用される。また、もしGoogleが計画を実行すれ ば、三大TV局、CATV局なども広告インベントリをGoogleのAd/OSで管理できるようになる。

パパママストアから Fortune1000までの全ての企業で、誰もがPCを使い、Webサイト、新聞、ラジオ、TV用に広告を思いのままに発注できるとなれば、毎年 5,000億㌦が投下されるこれら既存メディアマーケットは、今まで創造だにしなかったメディアの広告プラットフォームで処理されることになる。このプ ラットフォームがGoogleのテクノロジーを使うことになる。

以前、「一体、Googleは敵なのか、味方なのか?」という質問に、あ るメディアの管理職は、「Googleが自前のコンテンツを作らない限り、安全だ」と言っていた。しかし、Googleの競争力の本質は、既成プロセスに ある非効率性を抽出することで既成業界の価値を下げ、競争力を削いできたことだ。
Google効果は単純な業界内の序列調整といった話ではなく、旧体制の競争力を陳腐化し、自動化され拡張性のある技術でそれを置き換えることになる。

だから、既成メディア企業が今日の競争力をテコとしてGoogleのAd/OSと競合するには、長期的に、全メディアプラットフォームで広告販売できる広告営業マンを育成することだとYoungは結んでいる。

Source:GigaOM

Google のAd/OSがいつ全メディア環境で機能し始めるかどうかは不明だが、既成メディア企業は、従来からのプリント・TVメディアの売上がオンラインへシフト していく中、もはやコストとプロフィットのバランスだけではなく、一歩も二歩も先を見据えたデジタル化戦略を構築・実行しなければ、Googleの Ad/OSにいいとこ取りされるだけだ。

また、Googleがいつディスプレイ広告に進出するかは秒読み段階に入っていると言ってもおかしくない。極秘裏にFortune1000を対象にCPMベースのディスプレイ、ビデオ広告の提案をしているのだから。

Source:MarketingVOX : 'Secrect' Google Display Advertising Network Rumored

ボーダレスのインターネットユーザを獲得している大手メディアサイトであれば、グローバルなオンラインブランディングの提案も可能だし、それを提案しなければ生き残れない。もはやプリントやTVとの抱き合わせ販売や、それら戦略の延長上で考えていてはオンラインの優位性をアピールすることはできない。国、地域、言語を越えたメディアとして全世界のグローバル企業にオンラインブランディングビークルとして提案すべき時だ。

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