2006/09/05

November Launch date for HD-DVD

BBCによれば、東芝が11月15日にHD-DVDをヨーロッパで発売するとのこと。それもBlu-rayを載せたPS3の発売2日前だ。

Source:BBC

HD-DVDとBlu-rayの勝負はすでに決着済みとする見方が多い。30GB対50GB、ハリウッドのサポートコンテンツ数、PS3の存在、サポートするメーカー数などなど。アライアンス戦略に長け、強力なブランド力を持つSonyが東芝を圧倒していると見える。

日米ですでに5万台を販売、年末までに20万台を目指し、11月の販売開始に向け、ヨーロッパには1万台を輸出するというが、Blu-rayに対抗する東芝のマーケティング戦略が見えてこない。価格と、MSとIntelのサポートだけでは主戦場たる映画コンテンツ分野で圧倒できないし、また、日本のようにTV録画がメインであったとしても録画容量は大きな鍵になる。

Alexaを使ってDVD ForumとBlu-rayの公式サイトのリーチを比べてみた。2005年からBlu-rayへのPVが増え始め、2006年Q2からはHD DVDのそれを上回っている。各サイトへのリンク数を見ると631対352でDVD ForumがBlu-rayを抑えているが、DVD Forumは古いリンクが多く、今年に入ってからのリンク数はBlu-rayが多いようだ。また、PageView(PV)もリーチと同じようなパターンを描いている。PVは、サイトへアクセスしたユーザが消費した情報量を意味する。PVが少なければ、消費された情報が少ないということになり、ユーザの理解が進んでいないことになる。また、リンク(数)はサイト自体へのアクセス以外で、他のWebサイトやBlogで情報が共有されていることを意味する。
次にTechnoratiで、Blog数を比べてみた。HD DVDに関するBlogは77,430本、Blu-rayは79,403本と拮抗しているように見える。ところがこれを言語別に見ると、HD DVDが日本語に偏っているのがわかる。逆に英語でのBlog数はBlu-rayが勝っている。
(注:Blog数は9月5日の時点)

ヨーロッパでどのようなマーケティング戦略が練られているか不明だが、全世界10億人がアクセスする情報ソース、インターネットでの情報提供、共有、ニュースアグリゲーター、リンク、タグ活用、そして自発的なコンテンツ発信の促進というWeb2.0マーケティング戦略なしに、劣勢を挽回するのは困難だと結論するのは短絡にすぎるだろうか。

0 件のコメント: